2018年1月2日、サムスンは新たに3つの製品を発表した。
今回発表された製品はサムスンのC-Labプログラムによって開発されたものだ。
C-Labとはサムスンがクリエイティブな製品を開発するために5年前に開始したプログラムだ。
今回、C-Labから発表された製品には指向性スピーカー、医療用デバイス、視覚補助眼鏡の3つがあるが、この記事では指向性スピーカーについて書く。
指向性スピーカーとは
指向性スピーカーとは、超音波によって特定の範囲に音を流すことができるスピーカーだ。主にアミューズメントパークなどで使用されている。市販用の製品も存在するが、既存の製品は価格が高くサイズが大きいため、実用性が低い。
図で説明
通常のスピーカーでは音が空間に広がるため、黄色い人と緑の人の両方に音が伝わる。
指向性スピーカーの場合、超音波によって緑の人には聞こえないが黄色の人には聞こえる音を流すことができる。
指向性スピーカーの実用化がさらに進み、低価格で小型になれば、外にいながらスピーカーで音楽を楽しむということが可能になる。もちろん、周辺にいる人に自分が聴いている音は聞こえない。イヤホンで耳が痛くなったり、周囲の音が聞こえずに事故にあったりすることがなくなるだろう。
サムスン S-Ray
そして今回、サムスンがS-Rayと呼ばれる小型の指向性スピーカーを発表した。
サムスンによれば、S-Rayは映像のようにイヤホンをつけずに外で音楽を楽しむことを可能にするという。
指向性スピーカーは、音が届く方向を一定の方向に狭めているだけなのでイヤホンのように完全に音が封じられているわけではない。
しかし、音を向ける方向を上にするといったような使い方をする事で大抵の場合は自分にしか音が聞こえない環境を作り出すことができる。
S-Rayは机などに置いて使用するタイプ、カバンなどにつけるタイプ、首にかけるタイプの3種類がある。
動画の中で紹介されている限りでは、机などに置いて使用するタイプは家などで音楽を聴くため、カバンなどにつけるタイプは他者へ自分の存在を知らせるため、首にかけるタイプは外で音楽を聴くために使用されるようだ。
価格は発表されていないが、サムスンの公式サイトで低価格をアピールした記述がないため、値段は高くなるかもしれない。
eye-catching image credit: Samsung