iPhoneお風呂でも使えるモデルは?防水性能の見かたを解説

お風呂にのんびりとつかりながら、iPhoneを使いたい時もありますよね。しかしお風呂でiPhoneを防水対策をせずに使用してしまうと、故障する恐れがあります。

今回は、iPhoneに防水性能はあってもお風呂での使用をおすすめしない理由や、お風呂でiPhoneを使う際に気をつけたいポイント、対策をわかりやすく説明していきます。

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目次

iPhoneの防水性能について

iPhoneは、国際基準のIEC規格に基づく等級で防水性能が表記されています。機種ごとによって防水性能に違いがあるため、下記の表で解説しています。

IEC規格60529
保護等級
防水性能
/最大30分間
機種
 IP67 等級水深1mまで
  • iPhone 7 / plus
  • iPhone 8 / plus
  • iPhone X
  • iPhone XR
  • iPhone SE2 / SE3
 IP68 等級水深2mまで
  • iPhone XS / MAX
  • iPhone 11
水深4mまでiPhone 11 Pro / MAX
水深6mまでiPhone 12シリーズ~15シリーズ

同じIP等級でも、モデルにより耐用水深が異なる点には要注意。iPhone XR以降のモデルであれば、ジュースやコーヒー、ビールなどの水以外の飲み物にも耐性があります。こぼしてしまった場合は水分を拭き取り、汚れてしまった部分はウェットティッシュで拭き取りましょう。

また、Appleの公式サイトでは海水への耐性については触れられてないものの、IECテストのIP等級はあくまでも水道水で行われるものです。サビの原因や故障の原因になるため、海やプールでの使用は避けることをおすすめします。

なお、防水に関するIEC規格は、IPX0からIPX8まで9等級に分けられます。

iPhone お風呂 防塵・防水等級の見方

数字が大きいほど防水性能が高くなり、一例は以下の通りです。

等級※防水性能
IPX6全方向からの強い水流に耐える
IPX7一時的かつ一定の水深であれば浸水しない
IPX8長時間、水没しても浸水しない

※Xは防塵性能の値

ただ、Appleの公式サイトには以下のように記載されており、使用期間に応じて防水性能が低くなる点には注意しましょう。

防沫性能、耐水性能、防塵性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。

引用元:Apple サポート (日本)

画面が割れていたり本体が損傷していると防水性能は大きく低下します。なお、Appleの正規プロバイダ以外で修理した場合、修理工程で防水性能がなくなる可能性があるため注意が必要です。

水濡れによる故障はApple製品の1年限定保証の対象外です。AppleCare+に加入していない場合、修理費は全額自己負担となる点は把握しておきましょう。

iPhoneはお風呂で使っても大丈夫? 対策なしではリスクが大きい

iPhoneを防水ケースやジップロックなどに入れずに、そのままお風呂で使用することはおすすめしません。

Appleは0~35℃での使用を推奨しており、お風呂のような高温多湿な場所では故障や不具合に繋がる可能性があります。

もし、どうしてもお風呂でiPhoneを使用したい場合は、防水ケースに入れたり短時間のみ使用したりするなどの対策を必ずしましょう。

iPhoneをお風呂で使用する際は使い方に注意

Appleの公式サイトでも案内されていますが、iPhoneをそのまま持って入浴する際は要注意です。iPhoneは防水性能が備わっているとはいえ、防水性能を検査する際は新品同様の状態且つ真水で行われるため、お風呂では防水性能を発揮できない可能性が高いです。

また、Appleの公式サイトには以下の注意事項が記載されており、40度前後のお湯では防水性能が低下する恐れもあります。

水濡れによる損傷を防ぐため、以下の行為はお控えください。

  • iPhone を着用したまま泳ぐまたは入浴する
  • iPhone をサウナやスチームルームで使う
  • 推奨される温度範囲外、または極度に湿度の高い条件下で iPhone を動作させる

引用元:Apple サポート (日本)

なお、石鹸やシャンプーの泡がiPhoneに触れてしまった場合、故障する可能性は真水に比べて大きく高まります。

充電しながらiPhoneを使うのは感電のリスクがあり、非常に危険です。充電中のiPhoneを湯舟に落としてしまうと、ケーブルの接続部分から漏電する恐れがあります。最悪の場合、感電死に繋がる可能性もあるため絶対にやめましょう。

お風呂でiPhoneを使うなら防水ケースやジップロックがおすすめ

お風呂で使用する際は防水ケースに入れるのがおすすめです。ただ、基本的には簡易防水のため、お風呂の中に沈めたりシャワーをかけたりすることは避けましょう。

防水ケースがない場合はジップロックを使うのもおすすめです。完全防水ではないものの液体を入れても漏れにくいため、防水ケース代わりに使えます。ただ、本来の利用用途ではないため、自己責任となる点には注意が必要です。

なお、使う際はジップロックが破れていたり穴が開いていたりしないかを必ず確認しましょう。こまめに新品のものに取り換えることも大切です。

iPhoneの防水性能はお風呂の湯気・湿気にも対応している?故障リスクは高い

Appleの公式サイトに記載されているiPhoneの防水性能は、あくまで新品の状態の場合で、使用期間が長くなるにつれて耐水性は下がります。

そしてiPhoneを0度〜35度での使用を推奨しているため、IPX8やIPX7を備えた機種であっても高温多湿な浴室では防水性能を維持できない可能性があり、故障リスクが上がってしまいます。

繰り返しになりますが、お風呂でiPhoneを使用する際は必ず防水ケースやジップロックなどに入れて、湯気や湿気、水滴になるべく触れないようにしましょう。

知恵袋で見つけた防水性能つきiPhoneをお風呂で使用した際のトラブル

防水性能つきiPhoneをお風呂で使用した結果、トラブルに繋がってしまった実際のケースをYahoo!知恵袋からいくつか紹介します。

iPhone11を防水ケースに入れてお風呂で使用してましたが穴が空いていたようで濡れてしまいしました。そのあと拭いて普通に使っていたのですが翌日になりインカメラの内側が曇っていることに気づきました。(一部省略)

引用元:Yahoo!知恵袋

【至急】助けてください。iPhoneをお風呂に落としてしまいました。下のスピーカーの左半分から音がしません。TikTokの水抜きができる音源を使ったのですが水は出てこず、スピーカの左半分は振動もしませんでした。(一部省略)

引用元:Yahoo!知恵袋

先日iPhoneを風呂に落としてしまいました。とりあえず電源きって水を拭いてシリカゲル漬け。今は5日目です。iPhoneを充電してみると画面の充電マークは出るけど時間がたっても起動しません。どうしたらいいでしょう?

引用元:Yahoo!知恵袋

スマホを水没させてしまいました。お風呂の中で手が滑り、約1秒ほど水の中にありました。電源を何回も付けようとしました。その結果、アップルマークが出ました。そして普段と同じ画面がでたのですがかなり薄い色で見えないくらいのものでした。そしてしばらくすると消えてしまいました。その後充電をしても反応はありません。ただ、電源を着けると充電してくださいマークがはっきりと出ます。(一部省略)

引用元:Yahoo!知恵袋

実際のケースを見てみると、以下のような故障に繋がる可能性は十分にあり、お風呂でiPhoneをそのまま使用するのは危険ということが分かります。

  • 電源がつかない
  • スピーカーの異常
  • カメラ内側の曇り

水中に入っていたのは数秒ほどのみにもかかわらず、電源がつかなくなるケースもあるため、お風呂でiPhoneを使う際は必ず防水ケースに入れましょう。

お風呂やプールでiPhoneを使うなら防水ケース・防水グッズがおすすめ

お風呂やプール、海などでiPhoneを使う際は、防水性能のあるケースやグッズを活用しましょう。iPhoneが水滴や湿気に触れて故障するリスクを大きく下げられます。

海やプールでは、首下げストラップが付いていたり水に浮いたりするケースがおすすめです。ストラップで首に下げておけばトイレやベンチなどに置き忘れる心配はありませんし、水に浮くケースであれば水中に落としてもすぐに見つけられます。

最強のiPhone防水ケース・防水グッズを選ぶポイント

iPhoneの防水ケース・防水グッズを選ぶ際は、3つのポイントが大切です。

iPhone防水ケース・防水グッズを選ぶポイント
  • 防水性の高さ
  • 操作のしやすさ
  • 指紋・顔認証のしやすさ

ケースの防水性能は、先述したIEC規格の等級で判断しましょう。利用シーンと等級の目安については、以下の表をご覧ください。

利用シーン等級
キッチン、洗面台などIPX3~4
お風呂、海、プールなどIPX5~7
ダイビング、水中撮影などIPX8

防水ケースを付けた状態で、カメラやタッチ操作が問題なく使えるかどうかも重要なポイントです。いくら防水性能があっても、iPhoneを使えなければ意味がありません。防水ケースを付けても操作できるかどうかを、商品説明や口コミで確認することをおすすめします。

また、防水ケースは指紋・顔認証の精度にも影響します。パスコードを使っている方であれば問題ありませんが、指紋・顔認証に慣れている方はストレスを感じる可能性があります。購入前に、防水ケースごしでも使えるかどうかを必ず確認しましょう。

お風呂でiPhoneが濡れてしまった時の対処法

お風呂でiPhoneが濡れてしまった時の対処法は、以下の4つです。

お風呂でiPhoneが濡れてしまった時の対処法
  • 表面の水気を拭き取る
  • SIMトレイ内部の水気を拭き取る
  • 風通しの良い場所や送風機で乾燥させる
  • 完全に乾燥させても治らない場合は修理に出す

とにかく完全に乾燥させることがポイントです。

お風呂でiPhoneを濡らしてしまったら、まずは表面の水気を拭き取ります。次にSIMトレイに水が入っていないかを確認し、風通しの良い場所に置いたり送風機で風を送ったりして、なるべく早く乾燥させましょう。ジュースやコーヒーなど水以外の液体で濡れてしまった場合は、先の細い綿棒で拭き取るといいですね。

マイクやスピーカーに水が入ってしまった場合は、蒸発するまで性能が低下する場合も。故障のように感じるかもしれませんが、完全に乾けば回復するケースもあります。

水没後、乾かしても正常に動かない場合は修理が必要です。携帯キャリアや正規サービスプロバイダで修理した場合、基本的には新品同等品と交換できますが、データが消去される点には注意しましょう。

なお、非正規店でも修理は可能です。しかし、iPhoneが完全に回復するわけではなく、修理後に不具合が生じる可能性も。そのため、非正規店よりも費用はかかりますが、新品同様の端末と交換できる正規の窓口からの修理依頼をおすすめします。

iPhoneが濡れてしまった時に絶対にやってはいけない事

iPhoneが濡れてしまった時に絶対にやってはいけない事は、以下の4つです。

iPhoneが濡れた時に絶対にやってはいけない事
  • 端子差込口(Lightning、USB Type-C)が濡れたまま充電または起動する
  • 濡れた状態で端末を振る
  • ドライヤーや温風器で乾燥させる
  • 水以外で濡らした場合、蒸発による乾燥を待つ

ケーブル差込口は特に水気に弱いため、完全に乾燥させてから起動もしくは充電器などを接続しないと、電気回路がショートして故障の原因になります。最悪の場合、ショートした際に火花が出て火災に繋がる恐れも。

そして中の水を出すために端末を振ってしまうと、水が侵食していない部分まで故障してしまう可能性があります。水が入った方向を下に向けて軽く叩くくらいにしましょう。

「乾燥させる」というとドライヤーが浮かぶ方も多いと思いますが、ドライヤーや温風器などで乾燥させると本体が高温化して別の故障の原因になる可能性があります。また、真水であれば送風で遠くからやさしく乾燥させれば問題ありませんが、海水や飲み物だった場合、不純物のみが端末内部に残りサビによる損傷を引き起こしてしまいます。

iPhoneを水没させた時のメーカー保証や各キャリアの補償について

iPhoneが水没によって故障した際、AppleCare+に加入していれば保証を受けられます。

通常、水没時の修理には4万~10万円ほどかかりますが、AppleCare+の保証を使えば12,900円で修理可能です。

AppleCare+の加入方法にはiPhoneの購入と同時に加入する方法と、購入日から30日以内にデバイス上やオンライン、直営店などから加入する方法の2つがあります。

各携帯キャリアでiPhoneを購入する際もAppleCare+に加入可能で、上記と同じ料金で修理を受けられます。なお、携帯キャリアごとのサービス名は以下の通りです。

各キャリアの保証サービス
au故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloud+
ドコモケータイ補償サービス
smartあんしん補償
Softbankあんしん保証パック with AppleCare Services
UQモバイル故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloud+
ワイモバイル故障あんしんパックプラス
楽天モバイルスマホ交換保証

AppleCare+のサービス料は端末によって異なりますが、月額で約1,000~1,500円ほどです。決して安いものではありませんが、修理費用を大幅に抑えられるため、お風呂やプール、海などで使用する機会が多い方はなるべく加入しておくことをおすすめします。

最近は端末に掛ける保険も様々な企業から販売されているため、キャリアの補償に入らなかった場合は保険に加入し、修理費用や本体交換費用を補うという手もおすすめです。

iPhone15の防水性能

Appleの公式サイトによると、iPhone15シリーズの防沫性能、耐水性能、防塵性能は以下の通りです。

・IEC規格60529にもとづくIP68等級

・最大水深6メートルで最大30分間

・一般的な飲み物をこぼしてしまっても耐性がある

防水性能に関するIEC規格の中でもっとも高い等級になっていますが、水濡れによる損傷を防ぐため推奨しない使い方も記載されています。

  • iPhone を着用したまま泳ぐまたは入浴する

  • 水圧が強い水や流速が大きい水をかける (シャワー、ウォータースキー、ウェイクボード、サーフィン、ジェットスキーなど)

  • サウナやスチームルームで使う

  • 意図的に水没させる

  • 推奨される温度範囲外、または極度に湿度の高い条件下で iPhone を動作させる

  • 落とすなど、衝撃を与える

  • 分解する (ネジを外すなど)

ただ、繰り返しになりますが、防水性能は徐々に低下していく可能性があります。濡れる可能性がある場所では、なるべく防水ケースに入れた状態で使用するのがおすすめです。

    お風呂で使えるiPhoneモデルのまとめ

    iPhone XRシリーズまでのモデルやiPhoneSE(第三世代)はIPX7、iPhone XSシリーズ以降のモデルはIPx8以降の防水性能を備えています。とはいえ、過信しすぎてはいけません。少しの水滴や湿気であっても、故障に繋がる可能性は十分にありますよ。

    また、この『防水性能』はあくまでも真水でのテストであることにも注意が必要。お風呂やサウナといった高温多湿な場所や、海やプールなど塩(塩素)を含む場所は想定されていません。

    故障トラブルを避けるためにも、水辺でiPhoneを使用する際には防水ケースで対策することをおすすめします。また、万が一、iPhoneが故障してしまった時に備えて、定期的なバックアップをおすすめします。

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